表現賞
技術賞
受賞:
米百俵デジタルコンテスト2021 表現賞 / 技術賞
作品番号:
300016
作品名:
けずログ
作者名:
友田 七海(東京理科大学)
分類:
IoTデバイス
概要:
「けずログ」は、学びを楽しくするIoT鉛筆削りです。削った鉛筆の量や色を記録し、本体ディスプレイの木が成長します。さらにその記録から、オリジナルアートをつくることもできます。勉強のきっかけをつくるだけでなく、暮らしもワクワクさせるプロダクトです。

受賞作品詳細

誰のためのデジタルプロダクトか

鉛筆を使って楽しく勉強したい子どもたち。絵を描くこと、デジタル作品に興味のある子どもたち。

遊び・学び・暮らしをどう楽しくするか

「けずログ」で鉛筆を削ると、回転数に応じて木のゲージが成長し何本削ったかを記録してくれます。また削った色や量からオリジナルの絵が作成され、アプリ上やけずログ本体で展示することも可能です。子供たちが楽しく鉛筆を削ることで、勉強するきっかけとなり、共に成長するIoT鉛筆削りです。

デジタルでどう表現するか

審査員の評価

1次審査のフィードバックを踏まえ、改良機を最終審査に出した点から、どんどん手を動かし、プロトタイプをつくって考えていく作者の強いパワーを感じた。表現賞として、この表現者としての「姿勢」を大きく評価したい。アイデアはかたちにしてみることが重要で、そこからわかることがたくさんあるからだ。削った鉛筆の記録からアートを生み出す機能は、直接的な「便利」や「役立つ」ものではないが、なんだか面白い、余分だけど生活を豊かにするものも、人々が求める大事なものだ。不要不急が制限されたコロナ禍では特にそうかもしれない。アートを感じる嗜好品は子どもの感性を刺激するという意味で、商品価値も出せそうだ。

審査員:佐藤ねじ

鉛筆を短くなるまで使うこと=よく勉強していることとして、削りカスの量で測るという発想がすばらしい。一次審査では、削った記録をスマートフォン上のアプリで表示していたが、2次審査では「けずログ」本体にLCD(液晶ディスプレイ)が追加され、本体のみで多くの機能を実現できるようになっていた。スマホをあまり持たない小学生がおもに使う点を考慮し、ブラッシュアップされたプロトタイプは完成度が高く、技術賞にふさわしい作品になった。文房具は奥深い世界だ。字を書く、鉛筆を削る楽しさを広げるものとして、エレガントさを感じる、所有欲を満たす雰囲気を加えると、大人にも魅力的なプロダクトになるだろう。

審査員:矢野昌平

受賞者の声

けずログを表現と技術の二つの面で評価していただき非常にうれしいです、ありがとうございます。この大会に応募するなら、小学生の頃の自分がワクワクするもの、使いたいと思うものを必ず作ろうと思い製作を進めていました。なので、選んでくれた小学生が少しでもその気持ちを感じてくれていたら何よりですし、これからもけずログやその他のプロダクトを使う人を感じながら作成していきたいです。

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